新 入院生活 3

本日30日に退院します。4月の受傷から6ヶ月半に及ぶ入院リハビリ生活も長いようであっという間に時は過ぎたように感じます。

春に受傷して夏が過ぎもうすぐ紅葉の時期に入ろうとしています。当初はどこまで回復するのか分からず不安はありましたが・・

リハビリに最低2年と言われ長く感じましたがもう四分の一が過ぎました。

退院したら外来リハビリではなく、プールとトレーニングマシーンのある施設を利用しての自主トレになります。

受傷して最初に気をつけなければならなかったのが尖足です。足首が麻痺で感覚がなく動かせないので足首が垂れた状態で関節が硬直してしまうとリハビリでは戻せなくなり立てなくなりますので常に足首を90度にするために枕で固定してました。

次は褥創(じょくそう)これは血流障害による皮膚の壊死。

褥創になるとひどいものだと骨にまで達するらしいですが・・次は血栓で人は歩くことで足裏に刺激が入り足裏がポンプ代わりで血液を循環させてるのですが2週間ベットに寝てたので足裏から刺激が入らず血栓予防にフットポンプという医療器具を1日12時間つけなければならずこれが意外に苦痛でした。

2週間後にようやくベットから出ることが許されましたが車椅子に乗り移るのに苦労しました・・筋肉が落ち、麻痺で足が思うように動かず自分の足ではないような感覚でしたが何よりも車椅子で移動できることが嬉しかったことを覚えてます。

次に自力排尿、排便の試練がやってきました。脊髄を損傷しているために尿意、便意がなく麻痺で感覚が戻らずお腹がはった感じで気づくのですがこれも今は元に近い状態に戻ってます。

10月に入りようやく澱部とふくらはぎにも筋収縮が感じられるようになりました。

リハビリで外をゆっくり歩いて周りを見るようになり自転車に乗り病院の周りを走りなぜか目に映るすべてのものが新鮮に見えてうれしくなったのを覚えています。

何気ない当たり前の日常生活を送れることをもっと感謝しなければならないと思います。

大変な病院でのリハビリ生活でしたが私の中では以外に楽しみながら前向きにやっていたと思います。チャレンジド(神からチャレンジという使命を与えられた人という意味)という言葉を常に意識しながら自分自身を追い込みリハビリしていました。

病は気からと言いますが気持ちが折れてしまえばそこで終わりかもしれません・・今回の入院生活で人は周りの人によって生かされているということを本当に強く感じました。

脊髄損傷のブログを検索してもなかなか細かく書かれたブログがないので私自身の日記を参考例として読んでもらえたらと思い書きました。

今まで自分のために時間を使ってきましたがこれからは人の為に時間を使うということもいいんじゃないかな・・と感じてます。

まだ皆さんが眠っている滋賀県立成人病センター775号室にて・・